市民記者ニュース


by medifes2009

8/27,28 神戸

8月27、28日に神戸を訪れた際、私は長田区にある「FMわいわい」というコミュニティFM放送を行っているNPO法人「たかとりコミュニティセンター」(以下コミュニティセンター)を訪問した。

神戸市の西側に長田区があり、その中に鷹取というエリアがある。JR鷹取駅から徒歩5分の住宅街の中に鷹取教会というカトリック系の教会があり、その敷地内の建物の中にコミュニティセンター(FMわいわい)のオフィスがある。

私はFMわいわいを事前のアポイントもとらずに訪問した。厳重に注意されたのは言うまでもない。

突然の訪問にFMわいわいの方々は当然驚き、「あ、これはマズイ……」と自分がやらかしたことに気づき、同時に心中で自身を恥じたのだが、FMわいわいでディレクターを務める金千秋さんが、突然の訪問にもかかわらず丁寧に対応してくださった。


金さんの説明によると、神戸は開国以来の日本有数の港湾都市であり、それゆえに海外との交流も多く、さまざまな理由で海外からやってきた人たちがそのまま神戸の街に住むようになり、現在に至っているという。

とりわけFMわいわいがある長田区は、在日韓国人、ベトナム・インドなどのアジア系、日系ブラジル人など南米系の人たちが多く在住しており、実際に震災前までの長田区には、人口13万人の中に28カ国、約1万人の外国人住民が暮らしていたとされ、神戸の中でも多文化なエスニックが共存していた。


その折、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、神戸の街に壊滅的な被害を与え、鷹取教会や周辺の住宅なども地震やそれによる火災に巻き込まれる被害に遭った。その後、鷹取教会の敷地は救援・復興活動ボランティアの基地となり、そこでさまざまな活動が行われた。

その活動の中に「FMヨボセヨ」という在日韓国人向けの放送と、「FMユーメン」という在日ベトナム人向けの放送があり、震災の翌年にそれら2つの放送が融合、ヨボセヨ(Yoboseyo)とユーメン(Yu^men)の頭文字をとって「FMわいわい」というコミュニティ放送局となったのである。

震災救援活動で行われた取り組みや組織は、2000年に「NPO法人たかとりコミュニティセンター」として、一まとめに行われるようになり、今なお鷹取の地で活動を行っている。FMわいわいも、コミュニティセンターの1つのセクションとして10の言語で放送されている。

そのプログラムの中には、在日外国人向けの生活情報のみならず、アトピー患者と医者、日本国憲法、地元高校放送部の放送など、マスメディアでは取り上げられないテーマを多岐に扱っている。


金さんは、FMわいわいを「流すラジオ」ではなく、コミュニティセンター内外で行われるさまざまなイベントや取り組みなどと連動させ、「見えるラジオ」にすることを心がけているという。


金さんからFMわいわいについてお話を聞いた後、コミュニティセンターでインターン活動をしている立命館大3年のイ・ジョンウンさんと、同じく2年の小沢カオリさんとも、FMわいわい、コミュニティセンターについて、そしてメディフェスについてお話をした。

2人はコミュニティセンターで「多言語センターFACIL」という翻訳・通訳のコーディネート活動と、「Re:C」という在日外国人の子供たちのコミュニティスペース運営のスタッフをしている。
2人にメディフェスのお誘いを言ったところ、イさんは「行けるかもしれない」とのこと。おっと好感触。



地域に根ざし、なおかつ一般の人たちが日ごろ意識しないテーマを取り扱い、そして地域と積極的に連動するFMわいわい。

地域と市民メディアのよりよいあり方とは何かを考えながら、夜の南京街で魯肉飯を食べつつビールを引っ掛けるのであった。


(寺田 岳広)
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by medifes2009 | 2009-09-10 17:05